文字通り「店頭に取り付ける幕」のことで、懸垂幕とも呼ばれることがあります。
日除け幕(日よけ幕)という名前もあり、直射日光から建物の設備や人を守る効果を期待して設置されることもあります。
ただ、やはり一般家庭よりは店舗に取り付けられることが圧倒的に多く、お店の看板としての意味合いが強いアイテムです。
店頭幕の歴史
店頭幕の歴史は古く、江戸時代には既に存在していたようです。
現在では店舗の設計段階からお店独自の特徴を盛り込むことができるようになっていますが、当時は限られた建設技術の中で似たような店舗が並んでしまい、他店より目立つことが難しかったそうです。
そこで、建造物のような大掛かりなものではなく、比較的手軽に作ることができる店頭幕を店先に取り付けることでお店ごとの特徴を打ち出していたのだとか。
当時は一色染め抜きのような製法が主流でしたから、屋号を大きくあしらったようなデザインが多かったと言います。
現在の店頭幕
現代ではフルカラーで1枚から印刷できるので、お店の名前やロゴはもちろん、おすすめのメニューの写真などを取り入れたデザインで作ることも可能です。また屋外設置型の看板と違い、設置や撤去が比較的簡単です。
基本的にはロープで結んで設置しますので、結び付ける場所さえ決まっていれば特別な施工も器具も必要ありません。さらに看板と比較してコストが圧倒的に低いのも特徴です。
とにかく安く、手軽に作れる上に、メートル単位の大きなサイズでお客様にアピールできるという優れた販促物、それが店頭幕なのです。